新しく受付けたToDoについて、担当者が実作業に着手するにあたり、現場リーダーからの作業指示が必要になることがあります。
難易度に応じた作業指示を
作業指示の記述には、難易度と担当者の力量を考えた工夫が必要です。簡単な課題の場合は、担当者に解決方針を全て任せてもよいでしょう。少し難しい課題の場合、注意点や解決のヒントを作業指示に記述するとよいでしょう。困難な課題については、中間目標とそこへ到達するためのヒントを記述するべきでしょう。
MatrixBase2.0を使う場合、個別のToDoに対して、詳細な作業指示を追記することができます。作業指示の内容を、ToDoリストと一緒に管理することで、作業に取り掛かる担当者はToDo管理システムだけをインプットに作業ができるようになります。
取材指示が必要なことも
もっとも、作業指示を出すに必要な情報が、当初の問題発見者の報告に不足していることもあります。その場合には、作業指示というよりも「取材指示」を与える必要があるかもしれません。
チーム外とのコミュニケーションには注意が必要
作業指示はスタッフ向けの言葉でよいのですが、取材指示に従う作業担当者が、他チームメンバやお客様とコミュニケーションを取るときには、言葉に気をつける必要があります。相手と利害が必ずしも一致しないため、ちょっとした行き違いから感情的な問題が発生する恐れがあります。
たとえば、「症状が具体性を欠くので対応できません」などという言葉は、チーム内では許されるかもしれませんが、お客様に対しては許されません。「ご迷惑をおかけしております。早急に対応いたしたいのですが、問題詳細を把握するため、恐れ入りますが、もう少し具体的に症状や、発生場面に至る手順を説明していただけないでしょうか?」ぐらいに聞かねばならないでしょう。
一般に、営業・サポートの部署は顧客のプレッシャーに敏感であるのに対し、開発・技術の部署はテクニカルな詳細にこだわりがちで、相手のイライラを読めない発言によって、無用な衝突を生み出しがちです。
担当者の取材スキルが育つまでは、現場リーダーが対外コミュニケーションの手本を示す必要があるでしょう。