MatrixBase2開発の動機


鉄飛テクノロジーの設立前夜、私(岡田)は情報システムの構築に携わるコンサルタントでした。当時関わった最大のプロジェクトでは、150人のプロジェクトメンバからでシステムの構築・テストを行なっており、不具合や仕様変更要望が発見されるたびに、関係メンバーに電子メールが飛んでいました。
私は技術全般を担当するチームのサブリーダーで、原因不明確とされる不具合のすべてについて、原因の切り分けを行って、各チームリーダに原因を説明しては引き取ってもらうという業務をおこないながら、性能チューニングやら運用支援ツールやらの設計・開発を行なっていました。
最盛期には、毎日おおよそ200通のメールに目を通し、そのうち40通ほどに返信を書いていたため、メールのチェックや整理を1日でも怠ると、メールボックスに莫大なメールがあふれ、整理して返信するだけで軽く三時間ぐらいかかってしまうほどでした。
当時はグループウェア(Lotusノーツ)も利用できたため、不具合管理・課題管理などはノーツで管理して、何とかしのぐことが可能でしたが、圧倒的な物量で自分に集中してくる情報を、かろうじて打ち返すのに精一杯の毎日だったのです。
このころ、自分が欲しいツールの以下のようなイメージ原型が生まれたのだと思います。

  • 大量の情報の整理に困っている現場リーダーを助けるツールが欲しい
  • 報告・連絡などフローの情報から、残課題・履歴などストックの情報までを、まとめて管理できるツールが欲しい