私たちはこの3年ばかり、ファイルサーバ運用をめぐるお客様の悩みに耳を傾けてきました。過去にかかわった業務経験とあわせて、
ファイルサーバ整理のフレームワークを公開します。
身も蓋もないですが、結論から。現時点でわかっている課題と対応方法は下記の通りです。
課題
- ファイルが増えすぎて見つからない。探す時間が無駄になる。
- 意味不明のフォルダ・ファイルが増えてしまう
- 「まがい物」のファイルが多数あると、本物が見つからない
- ディスク容量が不足する
- 不要になったファイルがなかなか消せない
- 管理者の知らないところで、容量が消費される
- セキュリティを適切に管理するのは難しい
ファイルサーバ整理の5原則
- ファイルサーバに検索システムを導入する
- 検索システムの存在を前提にすると、整理の枠組みが大幅に簡略化できます
- 「FileBlogを導入してください」というのが弊社の立場です。後悔はさせません
- フォルダの役割・性格・制限を明確にする
- 「分類用フォルダ」と定義したら、専らフォルダを格納し、ファイルの作成を禁止する
- 「ログ用フォルダ」と定義したら、ファイル名に日付時刻を含めた標準命名規則を定義し、標準違反のファイル名・フォルダ名の作成を禁止する
- 「プロジェクト用フォルダ」として案件別フォルダを作成し、自由な利用を許可する。ただし、有効期間や容量制限を設けて、無制限の自由を与えない
詳しくはこちらをご覧下さい
- Windowsのユーザグループ、共有フォルダのセキュリティを適切に定義する
- 組織の各部門別に、管理者・一般利用者・権限制限された利用者各レベル毎のグループを作る
- 上位フォルダについては、最小限のグループに最低限の権限を与えるに留める
- セキュリティ設定を一できるツールを利用する
- 標準違反は放置せず、こまめに対処する
- 違反を発見し、警告によって標準を守らせる活動には、管理者の不断の努力が必要
- システム管理者一人の手には負えないので、部門別・プロジェクト別に管理者を任命し、権限と責任を委譲する
- 違反の検出は、なるべくツールで自動化する
- 役割を終えたデータは、フォルダ単位で二次的な記憶領域に移動する
- プロジェクトフォルダの有効期間は最小限にする。必要に応じてプロジェクトを年度別・段階別などに分割すること
- 期間満了したプロジェクトフォルダからは、書き込み権限を剥奪する
- 二次記憶領域のセキュリティが甘くならないように注意する
- 二次記憶への移動や削除などの操作を、なるべくツールで自動化する
やってみるとわかりますが、これらの原則を実行に移すのは決して簡単ではありません。ツールで自動化が多いと思われるかもしれませんが、
手動で保守するのは現実的ではありません。
鉄飛テクノロジーでは、社内で・プロジェクトで整備した自動化の仕組みを、今後順次公開あるいは商品化してまいります。ご期待下さい。
追記(2017年12月8日)
最近の整理術コラムはこちら → ファイルサーバ整理術@2017