QR角印は電子認印です
2020/8/30 Ver.2を公開しました
- 日本の企業間取引において書類の正当性を表明する「認印」として広く使われる、
- 社印(いわゆる「角印」)の代替となるべく開発された、電子印鑑です
- 電子印鑑システム全体、あるいはシステムによって生成された印影を意味します
上記のようなQR角印イメージ(実際のサイズは24ミリ四方)は、スマートフォンのカメラでQRコードを読み取ってURLにアクセスすることで、検証できます。(印影イメージをクリックするとサンプルの検証ページが開きます)
QR角印を使った帳票のイメージはこちら:SampleInvoiceQR
QR角印V2の仕組み
- 公開鍵暗号を用いて、捺印情報(捺印者・捺印日時)に署名したQRコードを印影イメージに埋め込みます
- 印影イメージを含んだ書類は、電子的に送信・あるいは印刷して郵送され、相手に届けられます
- 書類の受け手は、印影イメージのQRコードにアクセスることで、捺印者情報の確認と、印影の検証が可能です。
QR角印の特徴ー安全性について
QR角印は、認印の代わりとして、十分に(本物の印鑑よりも)安全です
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- 捺印アプリにより、PDFファイルにQR角印イメージを挿入して使います
- 印刷して捺印してスキャンするよりも手間が省け、用紙も節約できます。
- 捺印アプリにより、PDFファイルにQR角印イメージを挿入して使います
- QR角印イメージには、捺印情報(捺印者・日付時刻)と署名が埋め込まれるため、毎回異なるQRコードが生成され、二つとして同じ画像はなく複製や改竄を検出可能です。
- 従来印鑑の印影をスキャンした画像を添付したものより、安全で信用できます。
- 本物の角印で捺印された書類より、信用できます。
- 捺印イメージのQRコードは広く普及したスマートフォンのカメラで読み取り可能なため、捺印済の書類をPDFデータとして電子的に送受信しても、印刷して郵送しても、捺印イメージの情報は失われず、同様に有効です。
- 電子メールの添付ファイルとして簡単に送信できます。ユーザ登録やパスワード設定の手間を先方に負担させることがありません。
- 紙で書類を受け取りたい取引先に、一方的に自分の都合を押し付けずにすみます。(郵便局のWebレターなどを使えば印刷・封入・送信まで自社内はペーパーレス化できます。)
- QRコードからアクセスされる検証Webページは、会社Webサーバ上に公開されることが推奨されます。WebサイトのSSL証明書によって組織の存在証明・書類の真実性を補強できます。
QR角印の弱点
QR角印は、印影を検証する検証ページが、第三者によって作成されたニセのページである場合には、正しい検証ができません。つまり「なりすまし」に気を付ける必要があります。
検証ページの運用は、書類を発行した組織の管理するWebサーバで行うべきであり、認証局によって認証された有効なSSL証明書によってそれが証明されるならば、十分に信頼できるものと考えます。
従来の角印と比較して
そもそも、社印(いわゆる「角印」)は、2000円程度の費用と1週間程度の納期で比較的簡単に作成できるものです。法律上は、捺印の有無にかかわらず、双方の合意があれば取引・契約は成立します。
にもかかわらず、印鑑が広く使われるのは、「印章の故意による偽造が道徳上重い罪とみなされる」という事実によって、捺印された書類にある程度の信用があり、合意の存在を証明する効力があったからでしょう。
QR角印からは捺印者・捺印時刻・検証ページURL、検証WebページのSSL証明書など、従来の角印よりはるかに多くの情報が得られます。
よって、私たちは、正しく運用されるQR角印には従来の角印以上の信頼性があると考えます。
Ver.2に仕様をバージョンアップしました
QR角印Ver.1は2020年に考案しました。コロナパンデミックがきっかけで考えたものですが、普及させることができませんでした。
そこで、より簡易でより運用・導入にコストのかからない仕組みとして、QR角印Ver.2を考案しました。
- QR角印Ver.1では、FAXで書類を送信することを考慮してQRコードの情報量を制限していました。そのため、QR角印の運用のためにアプリケーションサーバを稼働させることで、検証を可能にしょうとしていましたが、導入・運用が難しいしくみになってしまいました。
- QR角印Ver.2では、FAXでの送信をあきらめることで、QRコード自体に、暗号化され署名された捺印情報をうめこむことができるようになりました。
- QRコード検証サイトは単一のHTMLページとして実現され、レンタルサーバをはじめ、任意の汎用Webサーバ(Apache/IIS/nginxなど)に1ファイルをアップロードするだけでQR角印の運用が可能です。